個展に向けて

「梅雨はどこに!?」というほどに、猛暑に突入しましたね。

地球はどうなっているのか。少し早いですが、暑中見舞い申し上げます。🍉🍧

熱中症に気をつけてお過ごしください。🫠🍦

今回の個展に向けてコメントを書かせていただきました。

会場にて略歴と合わせて配布しておりますが、こちらにも載せておきます。

なかなか文才がなく(笑)いつも文章を捻り出しているのですが、言葉にするのことは本当に難しいですね。

作品とともに読んでいただけますと幸いです。

林真衣展DM

 私は身の回りにある何気ない日常の中にある境界に興味があります。
日々生きていく中で、意識しないと見えないようなもの、見過ごしてしまいそうな感覚や気配を絵画空間の中で表したいと考えています。油絵の具を削ったり、重ねたりしていると過去にした行為が現在に現れたり、今描いたものが少し前に描いたものと交差します。鳴らした音が遠くまで波となって響いていくように、そこには絵画特有の時間軸があるように思います。

今回の作品は昨年に引き続き、型板ガラスと、そこに映り込む周辺の風景をモチーフにしています。また最近私は、近隣に増え続けている空き家が気になり始めています。放置された空き家には、たくさんの生き物が住みつき、大きなコロニーとなっています。外来種のアメリカオニアザミは、悠々と棘をはりめぐらせ繁殖し続けています。どれだけ人間に駆除されても、綿毛は軽やかに新しい場所へ飛んでいきます。皮肉なことに、それはとても美しい光景として目に映ります。

私は先日の夜、山沿いの道を車で走っていました。突然、目の前をタヌキのような黒い影が横切り、思いっきり急ブレーキを踏みました。衝撃はなかったものの、ひいたかもしれない‥‥と思い、恐る恐るUターンして確認しました。幸い姿はなく、上手くかわしてくれたようでした。ホッとしましたが、お互いにとって、二度と遭遇したくない経験でした。

私たちを取り囲む環境は年々、野生動物と人間との距離が縮まり、そのことを実感する出来事が増えてきているように感じます。いのちが交差する中での共生とは何か。すぐに答えが出ることではありませんが、絵画を通して日常にある小さな出来事や声をひろいあげていくことが、新しい関係性の糸口につながっていくと信じています。


林真衣
Mai Hayashi
昨年の個展風景はOギャラリーeyesのYouTubeチャンネルでもご覧いたけます。
https://youtu.be/jmDmJ7uWsL0?si=W302DphXMnVeuT5D

林真衣展

2025 630日(月)〜 75日(土)

11:0019:00 

土曜日は11:00~17:00 入場無料

大小あわせた油絵の新作を展示します。DMの裏面はこちらです。

DM裏地図ー林真衣展

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